誰かに読んで欲しいとかじゃなくて、自分が忘れちゃいそうなので残しておこうという感じです。
正直政治のことはあまり見えるところに書いたりしたくないと思っている人なのですがそれはそれ。
追記(2020/05/26)
NHK時論公論 「検察と国民の信頼」で、私がいかに書いたものとほぼ同じようなことが述べられていました。
事の発端 - 黒川検事長の定年延長を実施。後出しの説明で法解釈変更を口頭決裁でしたものとした。
東京新聞:法解釈変更記載なし 検事長定年延長 閣議決定前の政府文書:政治(TOKYO Web) https://t.co/FLYoCItMuv— nekomatu (@nekomatu) February 22, 2020
なお、検事長全員の一律定年延長ではなく、特例のために延長が必要とされています。が、、長年定年を運用していて今回いきなりというのはおかしな話です。
順当に引き継ぎの準備をしていなければおかしいので。実際、延長する根拠の説明も当たり障りのないものになっています。
検事長の勤務延長は官邸ではなく法務省から言い出した話? 求められる真相解明
https://news.yahoo.co.jp/byline/maedatsunehiko/20200518-00178993/
> 「東京高等検察庁管内において遂行している重大かつ複雑困難事件の捜査公判に対応するためには、同高等検察庁検事長黒川弘務の検察官としての豊富な経験・知識等に基づく管内部下職員に対する指揮監督が必要不可欠であり、同人には、当分の間、引き続き同検事長の職務を遂行させる必要がある」
他にも十分調整されずに無理くりしたところがうかがえるものとして、追及の中で人事院の発言が二転三転していました。
人事院局長、自らの答弁を撤回 検事長の定年延長問題
https://www.asahi.com/articles/ASN2M5HC5N2MULFA01R.html
この辺りで十分に調整されておらず、恣意的に定年延長をするために、むりくり法解釈変更したことにする という後付けをしたのであろう と認識しました。
当然、後付けでした! 渦中の政府が言うわけないのですが…。
一国民として、このようなことが平然と行えてしまう政府はとても危険なのではないかと思いました。
その後は次第に報道もなく関心から忘れていたのですが、最近5月になってなんか急に盛り上がってきました。
第2弾 検察庁法改正法案
内閣の判断で定年延長できるようにするための法案が審議された。
後付けにしかみえない法解釈変更から、内閣判断で完結できるようにするための法案が作成されてたみたいです。
なんか盛り上がってるなー。これってちょっと前の強引な法解釈変更の内容を法改正に盛り込む ぐらいに思ってました。
実際には人事院を通さないで内閣だけで特例延長を決められるように、さらに恣意的に運用可能にするための法案で 懸念が悪化していました。
さらに、急いで法案を通そうと無理くりな議論がされており強行採決されてしまうのではないかという感じでした。
そのために、弁護士会や特捜OBがコメントを出すなどが起きました。
検察官定年延長は不急 弁護士会
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kochi/20200515/8010008257.html
【意見書全文】特捜OB「法改正、失礼ながら不要不急」
世論の批判高まりを受けて、成立見送り
COVID-19でみんなが苦しんでる中、このような法運用に関して政府が恣意的に介入可能な法案 かつ そこに至るまで疑義ある定年延長が背景 などあってテレビやツイッターなどでバズっていたように感じます。そのせいか、世論を無視できないと判断されたのか今回は見送りとなりました。ただし、説明が不足していて法案そのものには問題がない と法務大臣は説明しており油断できないなぁという感じでした。
ちなみに、恣意的運用できない根拠などもあるそうなのですが、建前上そういう疑問に回答がないと法案が作れないから だと思っています。
政府が例外的に延長を認められる というこの案自体が恣意的運用そのものだと思っていて、どのような説明があっても納得感はなさそうです。
まぁこんだけ強引に進めようとしてたのにやっぱり廃案にします~って言ったら、なんでこんなことしたんだー!というアプローチでたたかれるとかあると思うので、実際のところはどうなのかは私にはわかりません。
検察庁法改正、現行案のまま成立めざす姿勢 森法相
https://www.asahi.com/articles/ASN5M51LZN5MUTIL02B.html
突然の辞任
法案の可決は阻止されたものの、無理くりな法解釈変更による定年延長になっていることに変わりはない黒川検事長。ところがここにきて急に賭け麻雀をしていたとして辞任する運びになりました……。
東京高検 黒川検事長 辞任の意向固める 賭けマージャン報道で
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200521/k10012438581000.html
元々、なぜ無茶苦茶をしてまで黒川検事長の定年延長をしたかったかというと、現政権にとって都合がよい人を検事総長にしたかったから とされています。
その渦中の人が、賭けマージャンで辞任する運びなったというわけです。
この辺りはさっぱりなのですが、これが幕引きというものなのでしょうか……。
所感
この一連については、なかなか思うところがありました。こんなのが許されてしまったらいくらでも国家のしたいようにできてしまうし、何のために法案などを積み重ねてきているのかなと。
また、素朴な疑問に対する回答ものらりくらりとかわすようなものばかりで残念な気持ちになりました。
そして、誰が関わっているのか分からないですが、こういった疑問まみれの行いがされたとき、議員さんらはどう思って進めているのでしょうか。
議員の中で力学関係があって口に出せないとかなのでしょうか。
首相や法相が回答するので彼らに批判が集中しますが、個人的にはその周辺の人たちも一体どう思ってるの??と不信感が募ってしまいました。
恣意的運用はしないから懸念がないんです。 みたいな回答ばかりみると えぇ… って気持ちにもなります。
政治的な話。正直そんな積極的にしたくない。だけど、明らかに変なことにだんまりは投票しないのと近しいものがあるのではないかと思いつつある。
— nekomatu (@nekomatu) May 15, 2020
必ずしも論理的に反証できるわけじゃないけど、なるだけ感情的な表現は避けて建設的な疑問として話題にするぐらいの気持ちでツイートしてる。
その他関連リンク
検察庁法改正法案―まとめで分かった重大な事実―https://news.yahoo.co.jp/byline/sonodahisashi/20200514-00178513/
一連の件が図解付きでまとめられています。解釈変更の口頭決裁からなぜ法案策定に至ったのかという点について書かれています。