2022年8月1日月曜日

下の親知らず2本を入院して抜歯した

 引越してから歯が痛むな~と思って、新しいかかりつけ医に行きました。新しい病院に行くとだいたいぐるっと全部みたり歯周ポケットのチェックをしたりします。そこで、左下の親知らずの部分が10mm以上のポケットがあり抜歯をすすめられたという次第です。

まとめ

  • 左下の親知らずの部分が10㎜以上の歯周ポケットがあり、抜歯処置を勧められました
  • 水平埋伏(完全に埋まっていて横向き)で、神経に近いため、口腔外科がある大病院への紹介になりました
  • 大病院で相談した結果、反対の右側も処置することにしました
    • 今は問題ないがあっても有効活用できず、将来的に左と同じようになるリスクがあること
    • 削った骨や部分は20代前半なら戻るが30代だと戻りきるかは怪しく、歳を重ねているほどその具合はよくないということ
  • 2泊3日と豪華な入院をすることにしました
    • 抜歯の2日前にCOVID-19の検査をする手間があること
    • 2本同時に抜歯すること(仕事への影響を小さくしたかった。普通の日帰りだと1本終えてから、ようやく反対と通院回数や期間がかかる)
    • 術後の予後管理(神経に近く腫れなどが大きく出るのが予想されたため)
    • 静脈内鎮静法 という半分眠ったような状態にする麻酔が使えること
    • 全て健康保険適用範囲とのこと
  • 3時間かかったが静脈内鎮静法で寝ちゃってたので何も覚えていません
    • 正確には寝ていなくて受け答えもちゃんとしているそうです。変なこと言っていないか不安です。でも、全く覚えてないです
    • 先生に言わせると1年の中で1番ぐらいに削って神経も近かったということでした
    • 3時間ずっとゴリゴリやっているわけではなく休憩入れながらで90分ぐらいらしいです。それでも、だいぶ手間がかかる処置なのは変わりないですね
    • もし日帰りで1本ずつでもざっくり45分も口を開け続けてゴリゴリされてたと思うと相当しんどかったと思うので麻酔は大正解でした
  • しかし、しっかり冷やしたり点滴経由で投薬されていたおかげかほとんど腫れることなく予後は大変良かったです
    • 処置後はアイスパックを6時間ぐらいずっと当ててました。
  • この記事を書いているのは4か月経った後なのですが、削った部分はかなりぽっかり空いており、ここにざんさ(食べかす)がボロボロ入って大変です。これは6~12か月ぐらいでゆっくりゆっくり埋まっていくということです

歯周ポケット・炎症・歯性感染症

歯と歯茎の間にスケールという針みたいのを刺すのですが、それがずぽっと入っちゃうっていう話です。あばば…。ところで、歯の下って土台になる歯槽骨という骨があります。

歯周病とかは歯と歯茎の間にばい菌が繁殖して炎症するやつです。そのばい菌は歯茎を融かしたり、さらにそれが広がって骨も溶かしちゃうんです。こわい。切り傷とかは基本的に勝手にふさがるのに、この手の感染症は外科的に取り除かないとどんどん広がってしまうリスクが大きく、それで抜歯なりという話になります。

なお、自分は歯根破折というので、歯を抜歯しているのですが、それも同じ理屈です。破折とは、つまり割れたクラックのことなのですが、そのわずかな隙間からばい菌が入って感染症に発展するリスクがあるから、予防的に抜くしかないということだそうです。

もっと早く知りたかった

前の病院でも少しまずいかもというのはあったけど、様子見でいいと言われていたんですよね。毎年レントゲンとかも取られて問題ないと。
でも、別の病院では抜歯をやったほうがいいと。あーあって感じです。
さらに年齢を重ねると骨の戻りが悪いとかはそのタイミングで知りました。様子見とかただ時間を無駄にしただけでした。どういうことなんでしょうね。設備もよくてインプラントやったりとかそれなりに自信がありそうな先生だったけど。それに通い続けてた私がばかということではありますが、まぁもう歯科の先生は正直誰も信用してません。

静脈内鎮静法について

点滴経由で麻酔を入れます。酸素飽和度を含めたバイタルモニターにつながれてから投薬されます。30秒もしないで寝ちゃってました。
正確には寝ているわけではなく意識がうとうとしている感じだそうで、質問したら受け答えもできるそうです。

どれくらい意識レベルが落ちるのかは個人差があるんでしょうか?
うとうとした感じという人もいるそうですが、私の場合は完全に寝てしまったという感じで全く覚えていませんでした。すっと寝て気付いたら全て終わって3時間経ってた。
覚醒直後はちょっとふわっとするけど歩いて病室にいけるし、何か気分が悪いとか一切なかったです。

入院について

2泊3日ですが点滴のラインはずっとつけっぱなし。すごいですね。昼と夜に点滴経由で投薬していました。大病院なのでいろんな病気で入院している方々がいます。
ナースステーション前だったせいもあって、ずっとコールやモニターの通知音が鳴っていてちょっとしんどかった。
それでも、食事が用意されるとか点滴経由で投薬されるので効果が期待できるとか得難いものは確実にありますね。この辺は本当にケースバイケースだと思います。私はしてよかったです。

食べかす問題

水平埋没の親知らず抜歯をするには、素朴に切開する必要があります。さらに歯槽骨とくっついちゃっていたのである程度は歯槽骨も一緒に削る必要がありました。もちろん縫い合わせはするのですが、物理的に抜歯や削った部分にはすっぽり空間ができることになります。そこに、食べかすがめちゃくちゃ入ります。

歯の隙間に食べかすがあると口臭の原因ですが、挟まっているとかじゃなくて、溝に食べかすがばかすか入ってしまうのでその比ではないです。
さらに、うまみ成分が滞留するのでずっと口さみしい感じになったり満腹感を得られにくくなったりします。うまみ成分は食欲の元です。

歯磨き・糸ようじ・歯間ブラシなどではアプローチできないと思います。
そこでジェットウォッシャーやデジタルシリンジを使います。もう本当に見せられないレベルで残さが出てきますし、とてもすっきりします。
先に書いた通り、ふさがるのは6~12か月とかかなり時間を要するのでジェットウォッシャーを買ってしまうのはありだと思いますね。今は中華系の安いやつとかがアマゾンでいっぱいありますので。まずは数百円で買える注射器型で試してみるのがいいと思います。



おわりに

色々書きましたが、ひとまず親知らずの処置は一生に一度でいいはずですから、気が楽になったと言えます。
声を大にして言いたいのは予後を考えれば20代に処置するのがおすすめ。もちろん、神経に近いためゼロリスクではないわけですが、私のように具体的にポケットとかあるならやらない理由はないと思います。
今回はいつも以上にちょっと汚いお話でしたが以上です。