2024年7月28日日曜日

太陽光パネルを設置するときに考えたリスク

 この記事では設置をする前に考えておきたいことを述べます。どのメーカーが良いとかはまた別途。

  • No1. 雨漏りリスク
    • 一番気になる点ではないでしょうか。構造上、防水層を貫通させた工事がほとんどの場合必要です。金属屋根でカバーキャッチ工法が選択できれば回避することができますが、注文住宅で織り込み済みの方の場合に限られるでしょう
    • 逆に言えば、ほとんどの工事は貫通させているわけなので高い実績があるといえます。ちゃんとした施工業者に依頼すれば問題ないと考えることができます
    • ちゃんとした施工業者とは、メーカの認定を取得しているかが基準です
      • ID認定とか言われてたりします
      • そういった業者は売り文句にしていることも多いので確認してみてください
    • 国内メーカーの長州産業は雨漏り10年保証をやっているので1つ選ぶ材料になるとは思います
      • この保証は認定業者の施工である必要があるだけでなく写真などの証跡が必要。つまり、手抜き工事や抜け漏れが起きないようにしていることが一番の価値だったりします
  • No2. 耐震リスク
    • 高い位置に重量物を乗っけるので構造的には揺れに弱くなります
    • 気にしすぎるとノイローゼになるので知っておくぐらいでよいと思います
      • 乗っけてたから潰れたのか乗っけていなかったら潰れていなかったのかは考えないほうが良いと思います。これを考えると相当人生がつらくなると思います
      • 参考として熊本地震の被災写真があります。耐震等級1でも繰り返される地震に耐えきれなくないということが実証されてしまいました。それでも1階が完全につぶれるのは回避できているのが多いです(つまり、家が壊れても中の人が守られる可能性が高い)
    • 載せることでどれくらい弱くなるのかは構造計算をしないと分かりません
      • 弱くなる!と述べる人は多いのですがどれくらい弱くなるのかを定量的に語るのは難しく、それを述べている人はほとんど見かけたことがありません
        • まぁリスクを語るのは簡単ですし、その人も言ったよねというスタンスが欲しいのでそういう傾向にはなるんだと思います
      • 残念ながら施工業者は構造計算してもらえるところはほぼありません。不安であれば家を建ててる工務店ならばお願いしたらできるところはあるかもしれません
        • 工務店でも構造計算できるところはそんな多くないのが実情です
        • 3階建ての場合は構造計算必須なのでそれが目安になるかもしれません
  • No3. 30年後の屋根リフォームリスク
    • この点について触れられている記事が少ないので注意してください
      • 家全般についてですが30年後については語らないケースがほとんどです。なぜなら、今契約が取れれば業者としては十分ですし30年後に会社が存続しているかは未知数です。自分のことは自分で考えないといけません
    • もし何らかの理由で、屋根の交換工事等をするときに課題があります
    • パネルがないただの屋根の場合は、既存屋根に上乗せしてしまうカバー工法が使えます。
    • 設置されている場合は当然邪魔になるのでこれを取り外さなければなりません
    • しかし、防水層を貫通させてビス止めしているものを外したらどうなるでしょうか。穴だらけになってしまい、一番重要な防水ができません。
    • そうすると撤去したうえで防水シートから貼りなおす大規模なものになります(屋根についてほぼ作り直すことになる)
    • 例えば、自分が60歳の時に30年目の家の屋根リフォームすると考えます。そのために、ここまでの大規模更新しなければいけないのかは悩ましく感じます
    • 私の作戦としては、そもそも屋根に致命的な問題が起きて交換する羽目にならないように定期検査を怠らずに問題が大きくなる前に補修などを適切にすることで回避する方針です
    • また、そもそも住宅自体を老後になったら売るか解体して土地売却するかという作戦でもあります
  • No4. 蓄電池の処分費用 
    • これも設置後のことは知らんぷり問題があります
    • 今の蓄電池はリチウムイオン電池で15年保証などありますが間違いなく劣化していきます
    • 今だと相場20万ぐらいするようです。処分費だけでなく物理的に大きくて重いため撤去費・運送費も高いのです。メーカが自分の製品を有償で引き取ってくれるサービスを出しているところも出てきていますが、無いメーカも多いです
    • この辺の法的整備が不十分と感じます

屋根とパネル設置について
建売とか多くの住宅で使われている屋根材のスレートの場合。
  • 屋根は垂木に野地板というものを乗っけて、そこに防水シート(専門用語だとルーフィングと言います)をかぶせて、その上にスレートと呼ばれる屋根材を乗っけている構造です
  • スレートで多くの雨水や太陽光などを受け止めます。それより溢れたものは下に回り込んで防水シートが受け止めて流れる2段構えです。
  • スレート屋根は耐久性30年と言われています
  • 太陽光パネルの設置には架台を設置しますが、防水シートを貫通させたビス止めが必要です(スレートもただのぺなぺなな板なので)
  • ただし、この点については実績多数あるためリスクではあるが問題ではありません(ブチルシールというむにゅっとしたゴム材で密着させ、ネジもシーリング付きのものです)
  • 問題は屋根交換などが必要になった時です。交換するためには架台撤去をしなければなりませんが、そうすると穴だらけということになります。ルーフィングを張りなおさねければならないので大規模なものになってしまいます。
  • 逆に言えばこれを考えなければ大きな問題とは言いにくいと思います。
ちなみに、金属屋根の場合は貫通させずにキャッチ工法という方法が使える場合があります。ただし、金属屋根は価格の問題だけでなく職人さんも少ないので注文住宅とかじゃないと採用されていない気がします。
Own your riskで頑張っていきましょ~。

2024年1月3日水曜日

さようなら、上田理さん

 上田さんとの出会いは、新卒1年目に会社の先輩に連れてきてもらったテクニカルジャンボリーでした。私はその常連になり懇親会にも参加して一緒にお酒を飲んで仲良くさせてもらっていました。月日が経って、私がやんごとなき事情により急遽退職したときに、今の会社に誘ってくれたのも上田さんでした。部署は違うけれど仕事柄やはりOSSを取扱うことだったり社内イベントで週1ペースでよく顔を合わせて会話をする仲でした。歳の差はかなりあるのですが、価値観が合うというか馬が合う方でした。ねこまつさんだいぶ英語できるようになったねとか家買ったんだとか私の成長を喜んでくれる方でもありました。

上田さんは、本当にいつまでも魂が若い方でした。少年のような無邪気さと情熱が全く衰えない。OSSとそのコミュニティが好きすぎて、語り始めると超早口になる。日本語でも英語でもそうでした。基本的には穏やかな紳士ですが、感情が高ぶると前のめり。たまに失礼になるのだけど、本音で話しているのがよく分かるから、そこがまた彼が多くの人に好かれるキャラクターでもありました。

上田さんは相当多くの時間をご自身が経験したオープンソースコミュニティがもたらす素晴らしさや衝撃を伝えることに割いていたように思います。こんなすごい人がいるんだぜ、こんなやり方があるんだぜ、実際にうまくいってるんだぜ と。社内社外問わず講演や雑談をしていました。最近は慶応義塾大学とも何か活動されていました。だから、教え子の人数は相当いて看過された人も少なくないようです。https://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/detail.php?koara_id=KO12005001-00002016-0051

そういえば、本も無事に出版してましたね。OSSライセンスの教科書 というやつです。

また、趣味も私が知っている限りでは鉄オタであり野鳥系を中心にカメラ好きでもありました。ほぼ毎日公園に行って撮影してはFacebookに写真を上げて四季の移り変わりなどをコメントしていました。上手ですよねっていうと決まってカメラの性能が良いからねと照れ隠ししながら謙遜していました。確か年末に天ぷら揚げてたりしてたから料理も好きっぽい。

ここ最近は、役職定年やジャンボリーのクローズなど譲ることも意識して行動されていました。譲ることが一通り終わった最中でもありました。じゃあもうすっかり引退かと思いきや、まだまだプレイヤーとしてOSSやコミュニティのありようが変わりつつあることについても一緒に話していて、社会・コミュニティ・会社にとってどうしていくべきだろうかとか難しいことにも取り組んでいくさなかでもありました。

やはりこんなショックなのは、親しかったということに加えて突然のことだったということにあると思います。上田さんはやりたいこといっぱいあっただろうし、私もまだまだ話したいことがあったし飲みにも行きたかった。上田さんの体験したことや歴史をもっと知りたかった。それが叶わないことに対する喪失感ややるせなさです。

とはいえ、年齢が上がれば肉体的なリスクはあるし、私も若くてもそれこそ事故や災害があれば誰にだって突然はやってくるという気持ちは昔からずっとあって。まぁ、でもまだだいぶ先になるとは思いますが再開する時はまた仲良くしてください。ひとまずは、さようなら…!

社会とともにOSSを育み、イノベーションにつなげていく - Sony

In Memory Of Ueda San - OpenChain

2023年12月31日日曜日

2023年を振り返る

 2022年を振り返る

去年とあまり変わらないような印象が。いったい何やってたか全然思い出せません。

  • 家が完成して引越した
    • 空き部屋が倉庫のままになるのは想定されていましたがそうなっちゃってます
    • ライフスタイルはあまり変わらず
    • ハイサイド窓の横に設計士さんも自分も付けようと言っていたコンセントを含め忘れたとか、1階は言われた通り全部すりガラスにすべきだったとかぐらいが残念ポイントで致命傷はなくて思った通りの家になってよかったです
    • もう少し欲を言えば、コンセントはもっと増やしておくべきでした。1個6600円をけちってしまった。また、空配管もトイレ・監視カメラ向け・電気自動車向けに増やしておくのが良かったですね。
    • 本当は家のあれこれはブログに残していきたかったんですけど、やりきるだけで精一杯で形にできていないです。
    • 遊びに来てくれた友人ありがと~。
  • カメラを買い換えた a7c -> a7c2
  • 歯は何もない1年だった。嬉しい
  • パートナーは癒しであり悩み
    • 資格2つ取ったりして頑張ってるようです。ケツに火を焚きまくっているのは私でもありますが。
    • 本当に結婚したいと思います。悩みは法的結婚できないことに起因していると言えるし。パートナーシップ制度は結婚の代わりにはならないのです。
  • 親戚づきあいが消失
    • コロナ以降という感じではあるのですが、同性パートナーというのも相まってか、余計に…。
    • 来るなとかは言われてないですけどね。難しいですね。ただ、どうでもいいと言えばどうでもいいことなので、どうでもいいままにしておきましょう。
    • 大晦日と元旦は実家で過ごしました
  • パレスチナ問題が紛争に
    • イスラエルは仕事柄知り合いもいたりして近いのです
    • 停戦に関して、アメリカが拒否権を発動したりしており、結局都合が良い正義なんだよなというのをまざまざと見せつけられて気分が一層滅入りますね
    • 人口が減っていく我が国日本の安全保障がどうあるべきかというのはこうよく分からず。ただ、ロシアやパレスチナ問題をみるに対外的にも対内的にも適切に行っていないと平和を維持するのは難しいように感じます
    • とりあえず自分ができるのは仕事を通じてプロダクティビティを出していくことだと思い、あまりニュースを摂取しないように気を付けています
  • 仕事については悩みがふわっと消化した
    • 何も解決はしていないのですが、そんなに自分が間違っていないという確からしさを得た結果、現状認識が良くなりました。
    • 元々、給与だけが問題で、お金に困っていないことからは、この問題は自分がどのように認識するか というところが大きかったのですが無事にそれが解消した感じですね。
    • 状況次第ですが、仕事を変えるかもしれないし変えないかもしれないという感じです
    • さいわい、社内転職が充実しているので変えるとしてもその中でと思っています
  • 土地活用について進展しなかった
    • 駐車場を貸そうと思ったら業者が隣の家に迷惑かけて難しくなったり
    • 自販機設置の個人営業さんと契約直前で揉めて、いやがらせとかされないか不安になったり
      • 個人契約なのでお互いの運転免許証のコピーをしましょうと言ったら地雷だったようで、お怒りになられてすぐに帰ってくれませんでした
      • 最初からメールアドレスがないなどちょっと不安があったのですが、5回ほど顔合わせして信頼できそうだなと思っていたので、こういう形になったのは残念です。別に地雷だから今回の件はなかったことにしましょうと素朴に終わってくれればそれだけでよかったんですけどね…
  • 中年太りが一気に来た
    • 悲しいよ…。女装したい欲がこれで消し飛んだといってもいい。お腹周りがぽよんとするあれは、男性特有で内臓脂肪になっちゃうんですよね。
    • 今まではというと体重が増えても食事制限で戻っていたんです。それが壊れました。
    • 運動する方に聞くと、食事制限をし過ぎると蓄えモードになってしまうということで。
    • 結局、代謝が下がっているのが問題なので、もうこればっかりは何かしら運動をしないといけません。まだ、これは手を付けられておらず。
  • NHK教育テレビに出た
    • 忘れてました。VTuberしてたらお声がけいただきました。
    • 出演者ですがモーションキャプチャーのシステム構成と当日の段取りはこちらから提案しまして前日入りで行いました。
    • 現場でプロの方と一緒にお仕事できたのは大変良い経験になりました。
    • 番組構成は、、客観的には意外に分からないものですね。個人的にはちょっと伝わりにくいかなーと感じます。
    • それでもポジティブな感想を頂けたりしているので良かったなーと思います。
2024年も健康第一。精神的にももう少し安定して活動的になれたらいいのですけど。まぁオプションですね。
あと、前もちらっと書いたような気がしますがエピソード記憶がめちゃくちゃ乏しいので、もう少しラフにブログ残したいところではあります。そういうのあってカメラ買ったりしました。

では、皆さん2024年もよろしくお願いします。

2023年11月11日土曜日

映画 キリエのうた を観た

 キリエのうた (文春文庫)

邦画を映画館でみるのって初めてかも…。おすすめされたので観ました。

印象としては、みんな顔が良い… ストーリーはかわいそかわいい 絵作りも印象的でよかったです。

ただ、カメラワークが個人的には合いませんでした。冒頭10分はいったん席を立つか悩むレベルで酔ってしまいました。カメラワークで酔うのはダンケルク以来の2回目ですね。でも、今作は比にならないレベルで症状が出ちゃいました。ただ、そのうち慣れたのか収まってくれて鑑賞できました。思い返してもどういう意図で揺らしているのかいまいち私には分かりませんでした。症状出ない人には無意識に語りかけるものがあるのかなー?

たまには違ったものを観るのは良いなと思ったのと、いわゆるアオハル系のべったべたに甘いやつを観たくなったりしましたね。


2023年10月8日日曜日

映画 イコライザー THE FINAL を観た

 イコライザー THE FINAL - Amazon Prime

イコライザーシリーズは、アマプラで無料なのを観たことがあるぐらい。スパイアクションものですが、身内を守るぐらいの守備範囲で設定が派手過ぎない感じが他の作品と違ってよいなと感じたり。

ストーリー的には前作できれいさっぱり終わっていたのに、またファイナルなのか!?と思ったものの、劇場で本作が観れることはとても嬉しかったです。映画館で観れるのはその時だけですからね。

さて、そんな感じで全く期待しておらずアクションシーンだけを摂取するぐらいの気持ちでいきました。しかし、まぁうまくまとめられていてすっかり世界に入り込めました!すげぇ。イタリアの美しい風景や空気感の中で、マフィアのえぐさと主人公のえぐさが展開されていくスカっと作品でした。

ところで、主人公役のデンゼル・ワシントンさん。68歳とかなのにこのアクションはすごすぎでは…?