トヨタ生産方式―脱規模の経営をめざして
ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か
社会人なんだから、ザ・ゴールとTPSぐらいは読みましょーよみなさん……。「TPSでいうムダ」とか通じてほしいですよそれmudaだよね止めようよとかガンガン投げてくるアメリカ人とかと仕事したことがあると。
— hito (@_hito_) 2014, 4月 8
メーカ系エンジニアなのに読んでなかったので、読みました。
ザ・ゴールの方は500ページとかなり分厚いです。電車の中で読むには苦労します。
端的にまとめると、
最適化を行うために指標を導入して、局所最適化を進めると工程を連ねると後工程にしわ寄せがくる。
さらに全体の成果を決める条件は制約条件として存在するから、これを無視した最適化は不毛。
いわゆる、全体最適化をしなさい。というところでしょうか。
そんなに単純な話では無いですが。
ザ・ゴールを読んでからトヨタ生産方式を読むとかなり理解が深まります。
ザ・ゴールは小説形式で工場長が主人公の話です。
それぞれの工程では需要に関係なく物を作り続けることによって、その工程の効率を改善していました。
しかし、工場全体としては効率は改善しておらずむしろ経理上は悪化しているという話です。
その中でNCX-10というマシンが生産ラインのボトルネックになっているというのが出てきます。
そのマシンの前には在庫の山が積み上がっていて、個々の効率は上がっても工場の中は在庫だらけだったという事が発覚します。
ボトルネックの解消のために古いマシンを調達してきたり、ボトルネックを利用して前工程の仕事の投入タイミングをコンピュータで弾いたりしてめでたしみたいな話です。
1984年に書かれた本ですが、古さは全く感じられませんでした。
トヨタ生産方式では"カンバン"という仕組みを構築して後工程から前工程に対して部品を逐次引き当てるという説明があります。
つまり、ザ・ゴールの全く逆のことを行なっていて、コンピュータが計算しているスケジューリングはその仕組みに組込まれているのです。
これを実現するためにいくつかの難しい条件をクリアする必要があるのですが、ロットを小さくしたり、作業機械に工夫を入れたりとしています。
ところでトヨタ生産方式の本は1978年に出版されているようです。
なかなか興味深いですね…。
プロセスレベルの作りこみは正しく事実を認識、分析、設計をしなければいけないので難しい仕事なんですよね…。
まぁだから飯の種になるのだと思いますが。
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