2023年3月18日土曜日

映画 Winny を観た

私がP2Pとかに興味を持ったソフトについて映画化されたので、観てきました。
きちんと、ドキュメンタリー映画で良かったと思います。金子さんのキャラクターがよく分かる感じでした。
あと、愛媛県警の裏金問題は全く知らずこの映画で知ったので、日本もこういうレベルで汚職って普通にあるんだと思いました。

ところで、中立ではないと述べている意見をちらほら見ました。ドキュメンタリー映画は事実に基づいたもので、どう見せるかという観点では中立である必要性はない。というよりも、何かを伝えたくて映画にしているので、基本は中立ではないと私は思っています。映画で得た感情に流されずにこれをきっかけに事実を並べて自分なりの意見を持つのは良いことだと思います。

さて話を戻して。当時技術を知らない中学生でしたが、Winnyの報道は何か的外れだと感じていて、それでマスメディアというのは信用できないんだなと覚えた記憶があります。

しかし、私はWinny擁護派ではありません。
というのも、当時LinuxディストリビューションのCDイメージをダウンロードする方法としてTorrentというP2Pソリューションを使っていました。そのため、キャッシュコントロールができず、むしろハッシュタグベースで積極的にキャッシュコピーを作って中継するWinnyはどうなんだろうという違和感がありました。当時は匿名化やプライバシー保護については知らなく関心もなかったのです。
一方で、いま改めて思うと、匿名化とミキシングについては、プライバシー保護になり、まさに県警の裏金問題のファイルとかの観点では示唆するものがあります。(「警察裏金」実名告発の幹部が私に教えてくれた事 - 東洋経済オンライン
したがって、著作権侵害ほう助という指摘に対しては、国家の暴力装置に対抗しうるレベルのプライバシー保護技術を考えたときの実験的な手法にすぎない という反証の仕方があったかなと思います。
法的な観点でどうあるべきかは統合的に考えるとかなり難しく、最高裁で示されるべき典型的事例だったとは思われ、最後まで裁判続けた金子さんや弁護士団やサポートされた方々には敬意します。
映画の中で知った金子さんのキャラクターによれば本当に悪意はなかったんだろうなと思う一方で、どのような使われ方をするかは自明で、そのアンバランス感が悲劇だったと言えそうです。技術者倫理の教育の重要性を改めて思うところです。


2022年12月31日土曜日

2022年を振り返る

毎年振り返っているつもりでしたが、2019年で止まっていてこわいなと思いました。
なんかもうずっと余裕がない感じ。どうしてでしょうか。
ライフイベントが2個ほどやってるので、まぁ仕方ない。落ち着くための仕込みをいっぱいやっていたということにしておきましょう。

2023年はもう少し余裕持ちたいです。気持ち的に。健康第一は変わらず。
あと、vtuber活動も1年止まっちゃっていたのでなんとかしたいですね~。

  • COVID-19はすっかり日常に。ニューノーマルとはうまく言ったものである
    • 毎日通勤して、会議室に足を運んでたりしたのが全く思い出せない
      オンライン会議は多くの場合に快適
    • ちょっと声をかけるとかの概念が消失してしまった
      うまくやっているところはチャットツールで補っているのだろうが、うちのチームは微妙だと思う
    • すっかり親戚づきあいがなくなった。例えば施設に入ったり、本家に集まらなくなったりとかで。あんな当たり前だった家族交流が簡単になくなるんだなと思った
  • ロシアが大規模な侵略戦争を行っている
    • 2023年も進行形。最悪。
    • 残念ながら核兵器を持った常任理事国が侵略戦争をしているというのが事実で、これを止めることができないのが今の世界
    • メンタルダメージがひどい
    • 自国がこのような侵略行為をしないように平時からその予兆には敏感であるべきだと思う。例えば、表現規制とか。
  • 歯を5本治したり、親知らず抜歯で入院したり
    • 引越ししてなかったらかかりつけ医で放置状態になっていたのでたぶんあまりよくなかったのでたなぼた と信じてます…
  • お試し同棲を始めた
    • 気になっていた方にちゃんと振ってもらって、また別の方とちゃんとお付き合いすることになった(人生何があるかよーわからん)
    • 同性について噂の根拠なき社会の壁を感じた(具体的には物件審査に落ちた。事前に確認してたのに)
    • 引越しは何回してもめんどくさい
    • やっぱりお試ししないと分からないことはいくつかあって揉めたが、ありきたりな話ではある。想像以上にスムーズに生活できちゃっている
  • ローパフォーマーになりそう
    • うーーーーん。やや解せぬと思いつつも仕方ないと認識しているところもある。まぁ人生長いし、そういうときもあるよなと思うことにした。
    • キャリアが短い後輩くんが課題意識をもってどんどん取り組んでうまくいっているのが見えているので、ロールモデルが見えてるのは嬉しい
    • ジョブレベルが1個低いと思っているのだが、ついにその上限に来てしまって昇給とまるかも。タイミング悪いなーって感じ
  • セクシャルマイノリティの当事者になった
    • 元々ずっとこの辺りについては関心があったのですが、自分が当事者になるとはあんまり思っていなかった。きっとそういう気質があったから関心があったのでしょう。
    • というわけで、今のところは生理学的に子供はできず、また結婚もしたくとも法的にできず…。
    • 結婚の大きな目的の1つとして生計を一にするというのがあると思うのですが、これができないのはやっぱり最小の共同体としては結構きついです
    • また、どうやって親に紹介したらいいか悩んでおり、今は黙ってます
    • 一方で、今回みたいに割とオープンに言うようになりました
    • なぜなら、結婚できないから。先人たちが頑張って運動してくれたおかげで比較的オープンに言えるようになりました。結婚したいのであれば当事者が先人のバトンをつなぐぐらいはしないといけないのです。
    • パートナーシップ制度は結婚とは全く違うものなのでどうぞよろしくです。
  • マイホームを買ってしまった
    • まだ結婚してないのに… (いや、できないんだけど、それはそれ)
    • 元々日本脱出みたいなことを考えてたこともあるのですがCOVID-19で変わったなと感じていました
    • 仕事部屋と生活部屋が一緒のワンルームでは気分のオンオフがうまくできず、体調を崩していたのでちゃんとした住環境が欲しいなと思っていました
    • 年齢的に早すぎるということは実はありません。35年ローンってこわい。貯金も気付いたらあって資産運用するにはちょっと難しい市況。もう別れても家買っちゃおとなりました
    • 都市部に近くかなり立地はいいのですが、川の氾濫が不安です。激甚化している昨今の災害に対しては舐めプだったかもしれません。しかし、土地がなかなかないんです。20年もってくれという低い気持ちでいます
ではでは。

2022年12月18日日曜日

映画 アバター:ウェイ・オブ・ウォーター を観た

正直興味はあまりなかったのですが、誘われたのと映像技術の観点で気になったので体験しに行ってきました。

2009年の初代アバターは確か親に連れて行ってもらいました。3Dが売りだったと思います。自分はその表現がとにかく合わなくて。疲れて酔ってしまう感じ。ストーリーとかもそこまでという印象でした。そこから13年の月日を経てどうなったのか。

残念ながらやっぱり私には諸々合いませんでした。
アバターは飛び出す3Dではなく奥行きを出す方らしいのですが、それでも手前に置かれた前ボケとかに目線が行ってしまって、焦点あっているのに映像的にボケた映像を見て脳が混乱するみたいなことがたくさんありました。火の粉みたいなパーティクル系がいい感じに受け取れました。
3Dゴーグルで明るさが半分程度になっているのもちょっと目につらかったです。
気になっていたHFR(ハイ・フレームレート)については、フレームレートの変化とかはあまり違和感なく見ることができました。多くの人はHFRのシーンかはすぐにわかるそうなのですが、私は鈍感でそのあたりはあまり分からず。
ただ、特に前半、初期の4Kを見ているような感じを受けてしまっていました。没入感ではなく作り物感をすごい感じてしまったんですよね。これがHFRのせいなのかこなれてないからなのかは先述べたとおり不明です。いずれにせよ最近感じてなかった作り物感を久しぶりに感じてしまったというのが所感です。

もはや、ここまでだと少なくとも3D映画は私には今のところ本当に合わないんだなという感じでした。

ストーリーについても、特にウクライナが侵略を受けているせいか、こうなんかしっくりせず、またイデオロギーを感じるその構成についても、どうも納得感なく…。

アバターシリーズはなんと5つまであるそうです。少なくとも次のアバター3は2024年公開予定とのことで。三部作どころでなかった…!
私はここまでどれも楽しめなかったのでちょっと映画館に足を運ぶことはなさそうです。

ところで、全然気づいてなかったのですが、監督はジェームズキャメロンさんなんですね。ターミネーター・タイタニック・アバターとビッグタイトルがすごいです。言われてみると、ストーリーラインやアングルとかには一貫性を感じますね~。

2022年11月13日日曜日

映画 すずめの戸締り を観た

 本当は夏映画だったのかな~と思いました。

個人的にすごい刺さってしまって、オープニング前からあ~~これは本当にだめなやつだ~とずっと涙たらたらしながら観てました。日常ものに弱いんです。
ストーリーは賛否両論あると思うのですが、私にとってはこの映画をこのタイミングでみれたことはある種の救いになりましたし良かったです。

音楽とかも映像も諸々ツボでしたね。声優さんも本当にすごいなーって思います。

新海監督の作品は、君の名はからみ始めて、秒速5センチメートルや言の葉の庭などをいくつか履修しています。言の葉の庭はかなり好きですが、安定感はやはり、君の名は。天気の子、今作だと感じます。チームがでかいというのはやっぱりそのまま安定感に直結していると思います。それは良い意味です。

この新しい三部作はどれも好きな作品で、面白さとかでいうとベクトルが地味にバラバラだと思っています。だから、どれが好き?って聞くと結構ばらけるんじゃないかなーと。
それにしても、この三部作。どれも震災を扱っているというのは驚くべきことなんじゃないかなって思います。それでいて自分はスッと受け入れられる。中々当り前なことじゃないと思います。

次回作がどうなるのかは分からないですが、監督の作品は楽しみでどのような方向でもまた映画館に行きたいなと思っています。

2022年10月29日土曜日

インド映画 RRR を観た

 これはもう人生の中でよかった作品に入っています。

バーフバリという作品でかなり知られたS・S・ラージャマウリ監督の新作です。RRRもすごいヒットして、その名声を確固たるものにされたと思います。
思うんですが、まだまだ認知は映画ファンの中で留まっているような気がします。
Youtubeでダンスシーンが丸々公開されているのですが、これがもう世界的に再生されて2022年のワンシーンというぐらいになっているそうです。(Youtube社のまとめ動画にもがっつり移っている程度に)

ダンスミュージックいっぱい入っている
ダンスシーンかっこよすぎる
アクションシーンえぐい
ストーリー最高過ぎる

特に侵略戦争が堂々と行われている今、この作品が見れて本当に良かったなと。
映画の設定が1920年代英国植民地時代のインドということで、それで話が進んでいくのですが。人の尊厳や人権を自然に感じられます。こういったことを直視ばっかりしていたらメンタルが持たないのですが、こうやってエンターテインメントに交えて伝えられていくというのはやはり人間の本質なのでしょうか。
(アバター2はそれでも合わない~って思ったりするのでこの辺はなんでもよく感じるというわけじゃなくてビューポイントや感性の違いは普通にありますw)

インド映画というと、とっつきにくい感じを受けてしまいがちですが、本作については明らかにカンフーとかEDMとか我々になじみあるビッグジャンルの影響やオマージュがされていて、スッと身体に入ってきやすい仕上がりになっていると思います。

ムスリムさんとかそのあたりの知識がないとちょっと分かりにくいところはあるかもです。あれ、そういえば本作はヒンドゥー教はほとんど描写なかったようなと今気づきました。今のモディ首相の政策がヒンドゥー至上主義でちょっと問題になっているので、あえて平等に扱っていないのかもしれませんね。

ところで2回観に行ったのですが、そこはあまり音響が良くなくて1回目ほど感動はしなかったです。シンセのうねりや繊細で濃密な低音がうまく再生できてなくて。同じ作品でも再生環境で揺さぶられる感情が変わってくるという事実。